[Steam]ウィンターセール2023おすすめゲーム(パズル、探索、メトロイドヴァニア)


Steamウィンターセール2023(日本時間12/22~1/5)に合わせて、2023年下期に遊んだゲームを紹介する記事です。
2年前に記事を書き始めて今回で6回目になりました。

自信をもってオススメできるものに★を付けています。
今期遊んだゲームはかなり面白いものが多かったので★も多めに付けています。
プレイ時間と定価も合わせて記載してますので、ボリューム感や価格感の目安にしていただければと思います。

前回までに紹介したゲームはそれぞれ単体記事化・ジャンル分けして探しやすくしました。
こちらの記事からどうぞ。
(2024/1/3)本記事の内容も反映しました。合計70タイトルほどの内容となっています。

★Bean and Nothingness

ストーリーも面白い高難易度パズル

2Dグリッドベースのパズルで、パズルのルールとしてはいくつかのギミックを使いながら操作キャラクターを特定のゴール地点に到達させるものとなっています。

本作の大きな特徴はタイトルにもなっている「」の活用です。
パズルには様々な特徴を持つモンスターが登場しますが、出現させるための豆の種類や個数が決まっており、同じマスに所定の種類・個数の豆を配置して魔法の杖を振ることで出現させることができます。
これにより出現させる位置やタイミング、また出現させるモンスターの種類が任意になっており、単なる倉庫番に留まらない自由度の高いパズルが構成されています。

ステージが進むとモンスターを豆に戻したり、豆の個数に干渉できるようなギミックが登場し、更に考えられるバリエーションが豊富になります。

本作のパズルは非常に良くできており、同じ解法の使い回しみたいなのがほとんどありません。
コンセプト的に似たような配置のステージもありますが同じ手法では解けないようにデザインされています。
そのためどのパズルでも新鮮な驚きがありました。

ストーリー要素がちゃんとあるのも嬉しい点です。
神殿に残された情報から、過去に住んでいた研究者たちがどういった研究をしていて、なぜ今は神殿から居なくなっているのか、今はどこに行ったのか、なぜパズルが存在するのか、そういったことがゲームの進行に伴って明らかになっていきます。
最初は部屋のほとんどがロックされているのですが、解いたパズルの個数により扉がアンロックされていき、そこに残されたメモから真相が明らかになっていくのでパズルを解くモチベーションが高まりました。

なお、ゲームに登場する文章は英語ですが日本語化パッチがあります。
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2775856046

本作のパズルは高難度ですが、相当に練られており、「何を問われているのか」が明らかな問題が多くて解いていてストレスになる場面がほとんどありませんでした。
グリッチみたいなのはほぼ潰されている印象です。
筆者が解いた中では別解がある問題や明らかに想定してなさそうな手順で解けた問題は1つもありませんでした。
そのため、どの問題も真正面から解くことになります。
また、終盤のエリアを除き基本的には全問解かなくても先には進めるので、難しい問題は後回しにして他のエリアから解けるような自由さもあります。

60H近くプレイし、特に終盤の飛ばせない問題群のうち1つは本当に悩んで悩んで数日かかってやっと解きましたが解けたときの安堵感は格別でした。
このパズルを通じて脳のメモリ領域というか頭の中で盤面を操作する能力が上がった気がします。

体感難易度はこれまで遊んだパズルゲームの中でも一番高かったです。
ED到達まででBABA IS YOUやRecursedの全問クリアと同じかちょっと上ぐらいと感じました。
とにかくパズル自体の難易度が高いので万人にはオススメできないゲームですが、品質の高いパズルにどっぷり浸かれてストーリーも先が気になるものなので、パズルゲーム好きにはオススメの作品です。

筆者プレイ時間:61.8時間
価格:1220円
ウィンターセール2023価格:610円(50%OFF)

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Pineapple on pizza


ゆかいな村民の居る島でピザを作ろう

ゲームを始めると、特にチュートリアルなどは無く南の島を歩き回れるようになります。
島を探索して、島民のゆかいな暮らしを見て回ったり、海岸を走り回って島がどんな形をしているか想像するのも良いでしょう。
島民との写真を撮って回るのも思い出作りになっていいですね。

島の真ん中には火山があります。
特にやることが無くなったら火口に飛び込んでみるのも良いでしょう。
本作は無料のコメディ作品であり、息抜きにサクっとプレイするのがオススメです。

筆者プレイ時間:0.3時間
価格:無料!

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★Ato


シンプルな見た目のメトロイドヴァニア

犬侍を操作して進むメトロイドヴァニア系の2Dアクションです。
最初はシンプルすぎる見た目と操作で不安になりますが、次第にやれることが増えて面白くなってきます。

基本的に会話などはなく進みますが、ストーリーとしてはかつて仕えていた勢力に子供が連れ去られてしまい、子供を救うために行く手を阻む刺客達を倒して敵の本拠地に向かう、といった内容になっています。

スキルを取っていけば移動も戦闘もサクサクのスタイリッシュなアクションになります。
ボス戦もメトロイドヴァニアらしく、あまりごり押しは効きませんが、相手の行動パターンを見切れるようになればあまりダメージを受けず倒せるようなバランスになっています。
ラスボス戦も同様ですが行動パターンが多く、かつ入力猶予が短いのでかなり歯応えがありました。

プレイ時間こそ10Hほどでしたが、探索も戦闘もメトロイドヴァニアの面白い所がギュッと濃縮された良作でした。オススメです。

筆者プレイ時間:9.9時間
価格:1520円
ウィンターセール2023価格:912円(40%OFF)

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★Sable


砂の世界を探訪する旅

砂漠を移住する部族の一員である主人公が、大人になるための通過儀礼としてホバーバイクに乗って世界を旅し、自分の進むべき道を選ぶという内容の作品です。

戦闘要素はなく、純粋に各地を巡る探索ゲームとなっています。
グラフィックや操作に多少癖がありますが、慣れれば気にならなくなります。

最初は小さな村の周りしか探索できないのですが、旅立って村を出たその時から行動範囲が一気に広がります。
最初は地図すら無いので、この世界には何があるのだろうというワクワクした気持ちを持って世界を巡ることができます。

一応の指針はあるものの、どこのエリアから行かないといけないみたいなものは特に無いので、気の向くままに旅をすることができます。
そういう意味ではオープンワールドと言って良いと思います。

本作は、「自分の進むべき道を選ぶ」という明確なゴールがあります。
スタートとゴールの間に何をするかはプレイヤーに委ねられていますが、このゴールだけは動かせません。元々この旅は自分の進むべき道を選ぶために、世界にはどんなものがあるかを見に行くものでした。

進むべき道を選ぶということは、それ以外の選択肢を捨てるということです。

砂漠の部族に戻る道を選べば、これまで家族同然に過ごしてきた仲間たちとまた一緒に暮らすことができますが、部族を守る責任が生じ、世界を自由に旅するようなことはもうできません。

旅の途中でどのような交流をしたかによって選べる選択肢は増えても、どれか1つを選ばないといけないことには変わりません。

筆者も、ゲーム中に用意されたクエストを全てクリアし、残るは元の村に帰るだけ、という状態になってもなかなか帰る気になりませんでした。もっと世界を飛び回っていたいというのが正直なところでした。

しかし結局は村に戻り、最後には進むべき道を選びました。
どの道を選んでも、選ばなかった道を選んでいたら・・・という少しの後悔が残るような結末でした。
これで良いんだ、この道でこれから生きていくんだということを自分に言い聞かせてゲームを終えた余韻は他で得難いものでした。

素晴らしいゲームだったと思います。
探索好きのプレイヤー、ゲーム体験を求めるプレイヤーにオススメです。

筆者プレイ時間:28時間
価格:2800円
ウィンターセール2023価格:1120円(60%OFF)

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★Bloodstained: Ritual of the Night


現代に蘇った悪魔城

あの悪魔城シリーズを作ったIGA氏のメトロイドヴァニアで、現代ナイズドされた悪魔城の探索が楽しめます。
アクションについては他のメトロイドヴァニアだとよくあるローリング回避みたいなのが無いので、その辺りもキャッスルヴァニアだと思って遊ぶのが良いと思います。

探索は文句無く面白いです。広大なマップを心行くまで探索できます。
メトロイドヴァニアらしく、キーアイテムの取得やストーリー進行で行けるマップが増えます。
進行順にある程度のバリエーションがあり、本来はもっと後に行くマップに突入してちょっと背伸びして強いスキルや貴重なアイテムを先に取得する、みたいなこともできたりするので、そういう点でも探索の楽しみがあります。

悪魔城でおなじみの動きももちろん完備

敵を倒すと「シャード」というアイテムを落とすことがあり、入手するとその敵に関する固有スキルを自分のものとして使うことができます。
ゲームに登場するシャードは100種類以上あり、ものによっては序盤に登場するシャードでも終盤まで有用だったりするので侮れません。
筆者は最序盤で入手できる鉄球を振り回すシャードが便利だったのでゲーム後半の方まで使っていました。

アイテムも多種多様なものが登場しますが、登場する素材を使ったアイテムの錬成や料理といったクラフト要素も面白いです。

現代のゲームとしては辛めの仕様と感じる点として、
・ドロップ率が非常に低い(1%)素材を複数要求する料理がある
・必要な素材を落とす敵がわからない
・シャードやお金稼ぎで単調な周回作業が必要
といったものが確かにあるにはあるのですが、それらを差し引いても面白い作品でした。

エンディングはまさに求めていた通りのものが見れてめちゃめちゃ良かったです。
オススメです。

筆者プレイ時間:30.8時間
価格:5480円
ウィンターセール2023価格:1370円(75%OFF!)

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Monument Valley


不可能立体パズル

ペンローズの三角形のように、一部分だけ取り出して見ると問題無いが3次元上では成立しないような図形を不可能図形と言いますが、本作では視点を変えたり図形の一部を回したりしてそういった不可能図形の上を進んでいくようなパズルになっています。

パズルはかなり易しく、リラックスして遊べるような難易度のゲームです。
一応ストーリーらしきものもあります。

最初は錯視を利用したパズルで面白いと思ったのですが、結局は視点を変更するか一部を回転させるかぐらいのバリエーションしかないので退屈さも感じました。
ちょっとした頭の体操でリラックスしたい場合に遊ぶのが良さそうです。

筆者プレイ時間:1.7時間
価格:820円
ウィンターセール2023価格:533円(35%OFF)

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★Nyakori's Rabbit Doll & にゃるるファイト!



猫耳メトロイドヴァニアとその前日譚

にゃるるファイトが面白そうなメトロイドヴァニアだったので遊ぼうとしたところ、前日譚であるNyakori's Rabbit Dollは絶対やった方がいいというレビューを見かけたのでそちらとセットで遊びました。
結論としてはNyakori's Rabbit Dollからやった方が絶対良いです。

Nyakori's Rabbit Dolll(喵可莉的兔玩偶)はRPGツクールっぽいアドベンチャーゲームで、多少ホラー要素があります。Ibに近いゲーム性です。
大切にしていたウサギの人形が無くなってしまったことから、洋館の謎を解きつつ人形を探して探索するような内容になっています。

本作は日本語化されていないため英語の文章で読み進める必要がありますが、難解な語句や言い回しが出てくるわけではないのでそこまで負担にはならないと思います。
ただ、アドベンチャーゲームである以上は文章を読まないといけないので、ある程度わからない単語は調べつつ読むのが良いと思います。
また、話の構造がそれなりに複雑だったりするので、出てくる会話は全部キャプチャを撮るぐらいの勢いで進めると後で見返すのが楽だと思います。

英文のレベルはこのぐらい

本作にはDLCがありますが、本編だけだと一部の謎が残ったままになるのでDLCまで含めてプレイした方が良いと思います。



にゃるるファイト(咸鱼喵喵)はメトロイドヴァニアジャンルの2Dアクションで、全体的なキャラのテイストとかマップの表示とかはRabi-Ribiに結構似ているところがあります。

アクションは初期から2段ジャンプとダッシュがあって快適です。
マップもそれなりに広く隠しアイテムもたくさんあり、マップ毎の達成率や近くに隠しアイテムがあれば表示される装備アイテムもあるので探索もやりやすくて楽しいです。

単体のメトロイドヴァニアとしてもかなり面白い作品です。
ただ、ストーリーは前作からの繋がりがありますし、エンディングの一部は前作の結末を知らないと理解できないと思いますので、やはり前作からやった方がいいと思います。




筆者プレイ時間:12.1時間/27時間
価格:470円(DLC込み)/820円
ウィンターセール2023価格:261円(44%OFF)/656円(20%OFF)
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★パクレットのウサちゃん捕獲ゲーム


ウサギを追いかけて巣穴に潜る2Dパズル

ウィッシュリストに入れていた作品がリリースされたので発売後すぐ購入。
見た目のファンシーさからは想像できないとてつもない作品でした。
今年遊んだSteamのパズルの中で一番面白かったです。
熱が冷めないうちに単体記事も書きました。

ゲーム内容としては、迷路の中で逃げるウサギを追いかけ回して捕まえる2D倉庫番系パズルになります。
ウサギの逃げ方には法則性があり、適当に追いかけるだけでは捕まらないため、うまく袋小路に追い込むことが必要となります。
ゲームが進むにつれ檻やツルハシといったアイテムが登場し、よりバリエーションに富んだパズルを楽しむことができます。

ウサギを集めれば集めるほど新しいステージや便利なアイテムが開放され、探索できる範囲が増えるのが大きな魅力です。
「この巣穴はどこまで深く広がっているのだろう?」という探求心が満たされます。
特に終盤のステージはウサギを捕まえるのに加えてそもそも深く潜ること自体が難しくなっており、単なる面クリア型のパズルに留まらない魅力があります。

本作はステージにいるウサギを捕まえるのが基本ルールとなりますが、ウサギを追いかけ回す過程で2匹のウサギを重ねると赤ちゃんウサギを収集することができます。
この赤ちゃんウサギの収集が本作のもう1つの柱であり、ゲームをより奥深くしている要因となります。

このゲームは「これやってみたらどうなるんだろう?」という疑問に想定以上の答えを返してくれるゲームです。
何度も「こうなるのか!」という驚きがありました。
そういった点で本作はBABA IS YOUやRecursed、SquishCraftといった破壊系2Dパズルゲームと同等かそれ以上の感動がありました。

「こういうことができないか」「こういうルートはどうか」とあれこれと試したくなる魅力があり、60H以上遊びましたが最後まで全く飽きることがありませんでした。

ゲーム全体の難易度としては、どこまでを求めるかによりますが、実績全取得相当のクリアを目指す場合は高難易度の部類に入ると思います。
体感的にはBABA IS YOUの本編やDLC(New Adventures)の全ステージクリアと同等くらいと思いました。
パズルが好きな全てのプレイヤーにオススメできる1作です。

単体記事の方では後半の難易度の高いステージのヒントや実績の条件なども書いてますので興味があればご覧ください。

筆者プレイ時間:66.6時間
価格:1400円
ウィンターセール2023価格:1120円(20%OFF)

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★サブノーティカ


オープンワールド深海サバイバルクラフト

買ったはいいものの、恐怖要素があるということを知ってプレイするかどうか相当悩んだ作品でした。
結果から言うとやって良かったです。

ジャンルとしてはオープンワールドサバイバルクラフトで、筆者は他にやったことが無いですが割とメジャーなジャンルと思います。
空腹度と渇きの概念があるOuter Wildsといったところでしょうか。

脱出ポッドで惑星に不時着した主人公が、海中の魚介類や植物類を食べてサバイバルしつつ、鉱物などを加工してツール類を作ったりして、最終的には惑星からの脱出を目指す、というのが大枠の流れです。

他の不時着した脱出ポッドの記録や、過去に似たようなサバイバルをしていた人々の痕跡を辿りながらより深海へと探索を進めていき、思いもよらぬ真実が明らかになるというストーリー要素も見所です。
オープンワールドということで特にゲームの進行順に制約は無いのですが、ときどき入る無線で行くべきポイントの情報がもらえますので、「何をすればいいかわからない」という状態にはあまりならなかったです。
サバイバルについても、基本的には近くの魚を捌いて食料と水は確保できますのでそこまでシビアなバランスでは無かったです。

探索については相当面白いです。
海中には様々なツール類の素材となる鉱物・植物、またスキャンすると新たなツール類をアンロックできる残骸があり、それらを集めるだけでも楽しいです。
また、より深く潜るには大容量の酸素ボンベや深海の水圧に耐えられる乗り物が必要となり、クラフトを進めると段々と行ける範囲が広がっていくのも面白かったです。
深海へ行けばいくほど海の様子が変わり、植生や生物も含め景色がガラっと変わるのも探索欲を掻き立てられました。

前評判で聞いていた恐怖要素については、心の準備をしていればそこまで厳しいものではありませんでした。
また、危険な立ち回りや無理な探索をしなければ回避できるポイントも多く、生身で危険生物の横を通過しなければならないみたいなことも無かったのでそこは良かったです。

Outer Wilds以来久しぶりに睡眠時間を削ってプレイしました。めちゃめちゃ面白かったです。
ジャンル上向き不向きはありますが、探索が好きなプレイヤーにはぜひオススメしたいです。
続編のサブノーティカ:ビロウゼロも今後プレイする予定です。

筆者プレイ時間:44.8時間
価格:3500円
ウィンターセール2023価格:1750円(50%OFF)

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Linelith


一筆書きパズル

お手軽な一筆書きパズルです。
特にルール説明は無いですが、プレイすればすぐに理解できると思います。
ちょっとしたバリエーションもありますが、基本的にはサクサク解ける系のパズルでそんなに詰まりそうな箇所も無いです。

それなりに問題数はあるものの1時間ぐらいでできますので、軽くパズルを解きたい気分のときにいかがでしょうか。

筆者プレイ時間:1時間
価格:350円
ウィンターセール2023価格:262円(25%OFF)

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★フェノトピア(Phoenotopia:Awakening)


探索が面白い2Dアクション

今期遊んだ中でも相当面白かった2Dアクションです。
操作感としてはSFCがんばれゴエモンがかなり近いです。

平和に暮らしていた主人公の村が異星人に襲われ、手がかりを求めて冒険するところから始まります。
ゲームを進める中で明らかになる謎、登場人物との友情などストーリーも面白いです。

本作はとにかく作りこみが尋常ではないです。
序盤に訪れる砂漠の町の時点で3マップあり、隅々まで見て回るだけで1,2時間ぐらいかかるぐらい様々なイベントがあります。

サブクエストや本筋に関係ないイベントも豊富です。
・ちょっとした謎解きを解くとスタミナやハートを増やせるミニマップ
・各地で手に入る古代の収集品を集めるコレクション要素
・物々交換を進めていくと最終的に最強武器が手に入るわらしべイベント
など、様々なイベントが用意されています。

システムは不便なところがあります。ただ、これは意図的なものだと思います。
一番キツかったのがアイテム関連で、一度に持てる数にかなりの制限があります。
途中の町で持てる数を増やせますが、それでも最初から最後までずっとインベントリ管理はギチギチでした。

他にもスタミナや回復に制約がありますが、オプションメニューで解除はできます。
全ての制限をONにした状態がゲーム上の難易度表記では「ふつう(★★★★★)」となっているため、この状態で遊んで欲しいというのが開発側の意図だと思います。

ただそういう点を差し引いても本作は面白かったです。
50Hぐらい遊んでフェノトピアの世界に浸ることができました。

とにかく世界を隅々まで探索したいというプレイヤーには相当ハマれると思いますので、オススメしたいと思います。

本作はフェノトピアという壮大な作品の序章と位置付けられているそうで、一部の謎は本作では解決しません。
次回作が出ることを楽しみにしています。

筆者プレイ時間:51.1時間
価格:2000円
ウィンターセール2023価格:800円(60%OFF)

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Sokobond


分子結合パズル

水素や炭素といった元素を動かしてくっつけ化合物にする倉庫番パズルです。
それぞれの元素は結合する腕の本数が決まっており、ステージ上の全ての元素をくっつけて何等かの化合物にするとクリアとなります。

元素はH、O、N、C、あと他の元素と反応しないHeしか登場せず、また特定の化合物を作れという問題は無いので、特に化学の知識は必要なく、純粋に倉庫番のパズルとして楽しむことができます。

最初は単にステージ内の元素をくっつければOKですが、通過すると2重、3重結合になるギミックや反対に結合を切断するギミック、更に結合した腕の方向を変えるギミックなどが登場して味変要素もあります。

面白いのは面白いのですが、そこまでバリエーションが豊富でないので段々飽きてくるのと、作れる化合物のパターンが複数あるステージがあるのですが、別解で解いても特に何もないのがちょっと残念でした。
作れた化合物の種類が一定数になるとスペシャルステージがアンロックされるとか、作った化合物の図鑑を埋めるようなコンプ要素があればもう少し楽しめたのですが・・・

筆者プレイ時間:14.4時間
価格:1700円
ウィンターセール2023価格:425円(75%OFF)

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★The Talos Principle 2

ストーリー重視で大ボリュームになったThe Talos Principleの続編

名作1人称視点3DパズルのThe Talos Principleの続編がついに発売されました。
まさか続編が出るとは思っていなかったので本当に嬉しく、予約購入して発売後すぐ遊び始めました。

本作のストーリーは前作のエンディング以降の話となっていて、チュートリアルが終わったあとのプロローグで前作ストーリーの重大なネタバレがあります。

一方で、前作と比較すると本作のパズルは易しいです。
ストーリー進行に必要な通常パズルもそうですし、相当のひらめきが必要であった「★(星)」についてもかなり気づきやすくなっています。
更に、どうしても解けないときにパズルをパスするアイテムまで用意されていますので、よっぽどのことが無ければパズルが解けなくて詰まることは無いかと思います。

2作品をこれから遊ぶとしたらどちらから遊ぶべきか?を考えると、筆者としてはストーリーの流れを重視して前作→今作の順で遊ぶのをオススメしたいです。

パズルの内容は基本的には前作と同じく、手順を考える系の問題です。
前作登場の「コネクター」や上に乗れる「六面体」の他にも、
・赤/青/緑のうち2色接続すると3色目の色のビームを出す「RGBコネクター
・接続したビームの色を反転する「インバーター
など、おおむね1エリアに1つ新しいギミックが登場し、バラエティ豊かなパズルが楽しめます。

相変わらず風景は相当に美しいです。高いところに立って遠くを見渡すだけでも楽しくなります。
そして本作は本当にマップがとてつもなく広いです。体感は前作の4倍以上?
ダッシュがもう少し速く走れると良かったんですが・・・
また、目印の無い林の中など、エリア内のわかりづらい場所に実績に関わる収集要素のアイテムが配置されていることがあります。
エリア毎に配置されている数もまちまちのため、見かけたらラッキーぐらいで考えてクリア後にガイド等を見て収集するぐらいの気持ちでいた方が楽だと思います。
踏み後や道の分岐など、何かありそうな箇所を探すのは良いと思いますが、エリアを塗りつぶすように全探索するのはあまりオススメしません。

今作はかなりストーリー重視の内容になっています。
前作がストーリー付きのパズルゲームだったとすると、今作はパズル要素のあるアドベンチャーゲームと言っても良いぐらい会話のボリュームがあります。
パズルが簡単になっていたりお助け要素が増えていたりするのも、最後まで話を読んで欲しいという開発側のメッセージだと受け取りました。

今作は「選択」というのが物語の根幹を成していると思います。
各キャラクターとの会話やストーリー進行の度に何等かの選択を迫られます。
登場するキャラクターはそれぞれ異なる哲学的スタンスを持っており、一貫して「あなたはどの意見に賛同しますか」ということを問われ続けます。

ただその選択はゲーム上必要なものだったと思います。
度重なる会話での選択、またストーリー上で語られる過去の出来事や主要キャラの考えに触れることによって、「私はどう考えるか」というのが固まってくるようになります。
後半の重要な分岐につながる場面の選択は相当悩みました。

このようなゲームの作りが最終盤で収束します。
最後のエリアに登場するパズル、そしてエンディング直前の展開は「ここまでのストーリーはこのためにあったんだ」と思えるものでした。

ストーリー上、様々な立場のキャラクターがそれぞれの哲学的スタンスで質問を投げかけてきます。
立場が違うだけで、どれも一理ある内容です。
一応、実績上のTrue Ending、本筋と想定されるシナリオは存在しますが、どの結末に至ってもある立場でのグッドエンディングと思えるものになっています。

正直、マップが広すぎて探索が辛いとか、選択をし続けることの大変さとかありましたが、最後の演出でそういった点は些末なものに思えました。

総括すると、本作は間違いなく名作です。
ただし前述のとおりで前作ほどパズルは難しくなく、またストーリーを読ませるために作られている作品なので、パズルアドベンチャーゲームだという頭で遊ぶのが良いと思います。

今作で新たに登場した各ギミックを用いた、より歯応えのあるパズルが楽しめるDLCがいつか出るといいなぁと思います。

筆者プレイ時間:47.6時間
価格:3400円
ウィンターセール2023価格:2720円(20%OFF)


★TEVI

Rabi-Ribiの開発元が作った新作メトロイドヴァニア

発表前から期待していて、体験版であるPlayTestも面白かったことからリリースを心待ちにしていた作品でした。
リリース初日に購入して早速プレイしました。

Rabi-Ribiと同じく弾幕シューティング要素のある2Dアクションゲームで、ボスの苛烈な攻撃を避けつつ大コンボを叩き込む爽快感のあるアクションが大きな特徴です。

マップはかなり広めで、メトロイドヴァニアらしくアップデートを獲得する度に行動範囲が増えたり、取れなかったアイテムが取れるようになったりします。
ストーリー上必ずしも行かなくてもいいマップもあり、そういったマップも含めて何か面白いものがないか探す楽しみがあります。

探索で手に入るアイテムは各種ステータスUPの「ポーション」の他、多種多様な付加効果を持つ「シジル」があります。
装備できるシジルの数は限られるため、どのような組み合わせで効果を最大化するか考える楽しみがあります。

難易度に関しては、どれぐらい探索に力を入れるかによってかなり変わります。
というのは本作はレベルアップが戦闘による経験値ではなくマップ踏破率に依存しているようで、またステータス底上げに必要なポーションも探索しないと手に入らないためです。
メインストーリー優先で進めた場合とマップをくまなく探索した場合で最終ステータスは倍ぐらい差が付きます。
筆者はくまなく探索する派だったので難易度NORMALで戦闘は全く苦労しませんでした。

今作は有名声優を起用したフルボイスの作品となっています。
登場するキャラクターも多く、会話イベントも豊富に用意されています。

綿毛

ストーリーはしっかりとしていて、一言で言うと「重い」です。
人族と獣人族との対立であるとか、魔械族の反乱であるとか、「劣化」と呼ばれる伝染病のようなものの影響であるとか、そういった内容が序盤から語られます。
前半は割とコミカルに進むのですが、後半になるとストーリーのシリアスさが増してきます。
また、序盤で語られる内容が割と後半になって再登場したりするので、オープニングの内容やイベントの会話は後で見返せるようキャプチャしておくと良いかもしれません。

おまけ要素として、通常は行けないタイミングで特定のエリアに突入するとか、クリア後に開放されるモード限定のアクションを駆使して諸々の段階をすっ飛ばしてアップグレードを取るというのが実績として用意されており、シーケンスブレイクの余地も残されているのも印象的でした。

総評すると、今作は100点満点で評価するとかなり100点に近い作品だと思います。マップは広くて探索のしがいがあり、アクションは爽快でボスに大コンボを叩き込む楽しさもあり、重厚なストーリーでフルボイスで、総じて「ちゃんとした作り」だと思います。

ただ、個人的な好みとして好きなのはゲームではなく破壊なので、そういった破壊要素は少なかった気がします。
マップは広いもののサブイベントや寄り道要素みたいなものもはそこまで多くなかった印象で、また序盤こそどのマップから攻略するかという選択肢があったものの中盤以降はほぼ一本道です。

Talos2でも似たようなことを思いましたが、でもこれは贅沢な悩み、わがままかもしれません。
1週間ちょっとで50H超遊んで全クリ+全マップ踏破+アイテム全収集、周回系以外の実績をほぼ集めきるほどには十二分に楽しめました。

ストーリー終盤の展開にはちょっと思うところもあり、今後のDLC等でその辺りが補完されることを願っています。

単体記事の方ではクリア後の展開や実績の条件、小ネタ等などネタバレ含む内容を追記しています。
本作をクリア済みで興味のある方はご覧ください。

筆者プレイ時間:52.4時間
価格:3980円
ウィンターセール2023価格:3980円(値引き無し)

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終わりに

今期も多くの面白いゲームに出会えました。
本記事で紹介した中で1つでも気になったものがあれば、セールを機に手にとってもらえれば幸いです。

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