[Steam]「TEVI」クリア感想&レビュー


Rabi-Ribiの開発元が作った新作メトロイドヴァニアで、体験版も面白かったことからリリースを心待ちにしていた作品でした。
リリース初日に購入して早速プレイしました。

Rabi-Ribiと同じく弾幕シューティング要素のある2Dアクションゲームで、ボスの苛烈な攻撃を避けつつ大コンボを叩き込む爽快感のあるアクションが大きな特徴です。

マップはかなり広めで、メトロイドヴァニアらしくアップデートを獲得する度に行動範囲が増えたり、取れなかったアイテムが取れるようになったりします。
ストーリー上必ずしも行かなくてもいいマップもあり、そういったマップも含めて何か面白いものがないか探す楽しみがあります。

探索で手に入るアイテムは各種ステータスUPの「ポーション」の他、多種多様な付加効果を持つ「シジル」があります。
装備できるシジルの数は限られるため、どのような組み合わせで効果を最大化するか考える楽しみがあります。

難易度に関しては、どれぐらい探索に力を入れるかによってかなり変わります。
というのは本作はレベルアップが戦闘による経験値ではなくマップ踏破率に依存しているようで、またステータス底上げに必要なポーションも探索しないと手に入らないためです。
メインストーリー優先で進めた場合とマップをくまなく探索した場合で最終ステータスは倍ぐらい差が付きます。
筆者はくまなく探索する派だったので難易度NORMALで戦闘は全く苦労しませんでした。

今作は有名声優を起用したフルボイスの作品となっています。
登場するキャラクターも多く、会話イベントも豊富に用意されています。

綿毛

ストーリーはしっかりとしていて、一言で言うと「重い」です。
人族と獣人族との対立であるとか、魔械族の反乱であるとか、「劣化」と呼ばれる伝染病のようなものの影響であるとか、そういった内容が序盤から語られます。
前半は割とコミカルに進むのですが、後半になるとストーリーのシリアスさが増してきます。
また、序盤で語られる内容が割と後半になって再登場したりするので、オープニングの内容やイベントの会話は後で見返せるようキャプチャしておくと良いかもしれません。

おまけ要素として、通常は行けないタイミングで特定のエリアに突入するとか、クリア後に開放されるモード限定のアクションを駆使して諸々の段階をすっ飛ばしてアップグレードを取るというのが実績として用意されており、シーケンスブレイクの余地も残されているのも印象的でした。

総評すると、今作は100点満点で評価するとかなり100点に近い作品だと思います。マップは広くて探索のしがいがあり、アクションは爽快でボスに大コンボを叩き込む楽しさもあり、重厚なストーリーでフルボイスで、総じて「ちゃんとした作り」だと思います。

ただ、個人的な好みとして好きなのはゲームではなく破壊なので、そういった破壊要素は少なかった気がします。
マップは広いもののサブイベントや寄り道要素みたいなものもはそこまで多くなかった印象で、また序盤こそどのマップから攻略するかという選択肢があったものの中盤以降はほぼ一本道です。

Talos2でも似たようなことを思いましたが、でもこれは贅沢な悩み、わがままかもしれません。
1週間ちょっとで50H超遊んで全クリ+全マップ踏破+アイテム全収集、周回系以外の実績をほぼ集めきるほどには十二分に楽しめました。

ストーリー終盤の展開にはちょっと思うところもあり、今後のDLC等でその辺りが補完されることを願っています。


筆者プレイ時間:52.4時間
価格:3980円

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