[GAME] 2022年上期おすすめSteamゲーム(パズル、探索多め)

(2023/12/23追記)
2023ウィンターセールに向けた記事を書きました。こちらからどうぞ。


2022年上期に遊んだゲームの振り返りと、その中でも良かったものをオススメしたいと思います。
Steamサマーセール2022(日本時間6/24AM2時~7/8AM2時)も始まりますので、セールで購入するゲームの検討に役立ていただけると幸いです。

いつも通り、オススメのものはタイトルに★を付けています。
また、プレイ時間と価格も合わせて記載しています。

これまでに紹介したゲームは記事末尾の関連記事からどうぞ。

The Stanley Parable


ナレーターの指示に従って無人のオフィスを探索する1人称視点アドベンチャーゲーム

1人称視点でスタンリーを操作し、ナレーターの指示に従って無人となったオフィスを探索するアドベンチャーゲームです。
あまりパズル要素はなく探索がメインのゲームです。
ナレーターの指示に従って、と書きましたが指示に従わないこともできます。

指示通り左のドアに入ることもできるし、天邪鬼に右のドアに入ることもできる

例えばRPGの洞窟マップなどですべての枝道を探索して宝箱が無いか探さないと気が済まない人にはオススメのゲームです。
探索の中でナレーターからの指示に従うか従わないかを選択することによりストーリーが変わります。なんならナレーターの指示を完全に無視し続けることだってできます。

なんで?

なお、The Stanley Parableは2013年に発表されたゲームですが、今年に入ってThe Stanley Parable: Ultra Deluxeがリリースされました。
レビューを見るとUltra Deluxeの方に無印版の内容も入っているそうなので、今から遊ぶ方はThe Stanley Parable: Ultra Deluxeの方を購入すると良いのではないかと思います。

筆者プレイ時間:5.3時間
価格:1480円/2570円
サマーセール2022価格:740円(50%OFF)/1721円(33%OFF)

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Faraday Protocol


異星人が残した古代遺跡を探索する1人称視点パズルゲーム

宇宙考古学者となって異星人が残した謎の古代遺跡を探索するのが目的のゲームです。
ピラミッドやアヌビスなどどことなくエジプト感の漂う遺跡(ジグラット)をパズルを解きながら進んでいきます。
ゲームの途中でIRISと名乗る生命体からのナレーションも入りPortalチックな印象も受けました。
日本語化はされていないのでナレーションは英語で流れますが、何となく雰囲気はわかると思います。

1人称パズルで悪くはないのですが、パズルが中盤以降同じ要素の繰り返しが多く単調なのと、ほぼ一本道で探索要素が殆ど無い、一応収集要素はあるもののどの部屋にあるのかが提示されないなどネガティブな点もあり、あまりオススメはできないかなと思います。

筆者プレイ時間:7.8時間
価格:2050円
サマーセール2022価格:1025円(50%OFF)

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Inscryption(★オススメ)


デッキ構築型カードゲームの皮を被った探索系脱出ゲーム、しかし本質は・・・

ゲームを開始すると薄暗い小屋の中でいきなりカードゲームが始まります。
マップを進みデッキを強化しつつ中ボスと戦い、最後に待ち受ける小屋の主と戦うことが最初の目的となります。

まずカードゲーム部分が単純に楽しいです。
コツを掴んでくるとデッキを効率的に強化できるようになり、最初は苦労していた中ボスも簡単に倒せるようになります。

そしてこのゲームにはもう1つ、探索系脱出ゲームの要素もあります。
席に座ってマップを進めカードゲームで戦うほかに、席から立って小屋の中を探索することもできます。
カードゲームに役立つアイテムが手に入ることもあれば、そうではないものもあります。

実は単純にカードゲームを進めるだけだとゲームは進行せず、探索を平行して進める必要があります。
そして小屋の主を倒し、小屋を脱出することが必要だということに気づきます。

そしてこのゲームの本質は脱出ゲームでもありません。
小屋を脱出した後に提示される演出によって、このゲームが何なのかということが明らかになっていきます。

まず単純にカードゲーム・脱出ゲーム要素が面白いので、こういったゲームが好きな人にはオススメできます。
加えて、上記のような説明で興味を惹かれた人もおそらく満足できるような作りになっていると思います。

残念ながら今から遊んでも100点中の5点ぐらいは楽しみ切れない要素があるにはあるのですが、そこを差っ引いても95点の面白いゲームだと思います。

筆者プレイ時間:19時間
価格:2050円
サマーセール2022価格:1435円(30%OFF)

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A Good Snowman Is Hard To Build(★オススメ)


不思議な生物を操作して雪だるまを作るリラックスできるパズルゲーム

落ち着いた雰囲気の2D倉庫番系パズルゲーム。
ゲームのルールとしては、3つの雪玉を下から大-中-小と重ねて雪だるまを作ることが目的となります。

雪玉は小さいものから始まって雪面を1回転がすと中サイズになり、更にもう1回転がすと大サイズとなります。
完成形の状態を作るまでに小サイズの雪玉は雪面を通ることができない、中サイズの雪玉は1回だけ雪面を通る必要がある、というのがパズルのミソとなります。

特にストーリーらしいものは無いのですが、全体的にゆったりとした雰囲気が流れるオススメのパズルゲームです。
なおゴール後に追加要素があり、こちらは激ムズとまではいきませんが結構歯応えがあります。

筆者プレイ時間:9.5時間
価格:980円
サマーセール2022価格:245円(75%OFF)

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窓の中の先にあるもの


私は知っている。窓の中の、その先にあるものを・・・

横から見た視点と上から見た視点をうまく切り替えて窓の位置までキャラクターを導くパズルゲームです。
横から見ると木箱に邪魔されて移動できないように思えるものの上から見ると実は奥行きがあって移動できたり、
逆に上から見ると動かせるように見えないブロックが横から見ると木箱と重なっているため動かせたりと、
2Dパズルでありながら3次元的な要素が楽しめるパズルとなっています。

横からだと移動できないように見えるが・・・
上から見ると木箱と階段が動かせることがわかる

解を導くのには不要なオブジェクトがあるステージが多く、パズルがあまり美しくなかったのが残念でしたが、システムに独自性があり、価格も安く問題数もお手頃なので、重たいゲームを遊んだ後の箸休め的に遊ぶといいと思います。

筆者プレイ時間:2.8時間
価格:200円
サマーセール2022価格:200円(割引無し)

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The Talos Principle: Road To Gehenna(★オススメ)


W E L C O M E

最も面白い1人称視点パズルゲームであるThe Talos Principle(タロスの原理)のDLCです。
Talos本編については前々回の記事でレビューを書いたのでこちらもどうぞ。

DLCなので基本的には本編をクリアしたプレイヤーを対象としており、パズルの難易度も1問目から本編の最終盤クラス相当あります。

本編に続き、通常ステージの他に追加要素として「星」が各エリアに隠されています。
特に星を取得するためのパズルはより難しく・大掛かりになっており、相当な歯応えがあります。

DLC中で最も難しいと思われる2面中央のパズル。手順の難解さに加え、本編で登場しないテクニックを使う必要がある

The Talos Principleの特徴である風景の美しさも健在で、広大なマップを走り回って何かないか探しているだけでも楽しいです。

圧倒される美しい風景

とにかくオススメですがTalosをクリアしたプレイヤーは本記事で紹介するまでもなく既にプレイ済みな気がします。
逆にTalos本編をクリアした方でDLCがまだの方はぜひプレイしましょう。オススメです。

筆者プレイ時間:22.2時間
価格:1480円
サマーセール2022価格:296円(80%OFF)

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OneShot


どうするのが、正しいの?

Undertaleと並ぶSteamの有名RPGです。
太陽の無くなった世界で主人公「ニコ」を操作し、光を取り戻すべく旅をするのが目的となります。
多少の謎解き要素はありますがそこまで難しいものでもなく、また戦闘やレベル上げ要素も無いため、どちらかというかアドベンチャーに近いかもしれません。

このゲームで特筆すべき点としてはやはり物語の最終盤で訪れる場所でのイベントと、その後の展開だろうと思います。
終盤に向かうにつれプレイヤーがしなければならないことが明らかになっていき、旅の中で「ニコ」との交流も深まるからこそ、イベントの結末は心に響くものがあります。
良いゲームです。

筆者プレイ時間:5.9時間
価格:998円
サマーセール2022価格:698円(30%OFF)

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Patrick's Parabox


再帰構造をフルに活用した倉庫番パズルゲーム

2020年にデモ版が発表され話題となっていましたがついにリリースされました。
基本的なルールは倉庫番で、ロ印のマスにブロックを置き、ロに点が2つあるマス(顔のように見えるマス)に移動するとゴールになりますが、「押している箱の中に別の箱を入れたり自身が入ることができる」というのが新しい点です。

そしてこの単純なルールから非常に多彩なバリエーションのギミックが用意されています。
ギミックとして最も特徴的なのが「再帰」で、ステージの中にステージが小さくなった箱があり、ステージから出るとその小さい箱から出てくるようなループ構造が出てきます。

私が私を見つめてました(再帰構造)

ゲームのデザインとして特徴的なのが、各エリア毎にテーマとなるテクニックがエリア名として提示されており、エリアの中でチュートリアル→基本問題→応用問題と解いていくことで自然とギミックの理解が進んでいく点です。
問題をいくらでも難しくできそうですがそうはせず、丁寧に難易度曲線を作っているのを感じます。
また単にステージを進むだけであれば全問解く必要はなく、基本問題を解けば次のエリアに行けるようになっています。

応用問題でも複数のギミックを活用するものはそこまで多くなかった印象です。
逆に複数のギミックを使う難問は全クリ後のオマケ問題として大量に用意されています。

体感的にはBABAよりはだいぶ易しく、チュートリアル的な問題を解いて次のエリアに進むとまたチュートリアルというのがずっと最後まで続くため、パズル好きにはちょっと物足りないかもしれません。

筆者プレイ時間:11.1時間
価格:2050円
サマーセール2022価格:1845円(10%OFF)

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Supraland(★オススメ)


2022年上期ベストゲーム

ゼルダ+メトロイド+Portalみたいな3D探索パズルアクションです。
これまで1人称視点パズルゲームを遊んできた中で探索要素があるものが好きだということがわかってきたので、探索要素をメインとしたパズルアクションを探したところ本作に行きつきました。

本作の良いところとして「行けそうなところをくまなく探索すると必ず何かご褒美がある」「アップグレードを入手する度に探索できる範囲が広がる」といった点があります。
とにかくマップ全体のデザインが素晴らしく、行けそうな段差を何とか行くと大体何かしらチェストがあって報酬が手に入るので徒労感や飽きを最後まで全く感じませんでした。


全チェスト回収まで遊びましたが、広大なマップをくまなく歩きつくせて満足でした。
文句なくオススメです。

筆者プレイ時間:38時間
価格:1999円
サマーセール2022価格:799円(60%OFF)

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Braid


時間を操るアクションパズルゲーム

「The Witness」と同じ作者ということで着目していたゲーム。

ゲームとしてはスーパーマリオのような2D横スクロールアクションで、クリボーみたいな敵を踏んで倒したりする点まで同じなのですが、「時間を操作できる」という点が本作の特徴となっています。

例えば、敵に当たってミスしても時間を巻き戻してミスを無かったことにしたり、タイミングよく敵を踏んで向こう岸に渡るために何度も時間を巻き戻し、ジャンプが成功するまで試行を繰り返したりすることができます。
他にも時間の巻き戻しに影響を受けないオブジェクトや範囲内の時間経過をゆっくりにするアイテムなどが登場し、バリエーション豊かなパズルが楽しめます。

各ステージの冒頭で日記の形で断片的なストーリーが提示されます。
最初のステージでは主人公のティムが恐ろしいモンスターにさらわれたプリンセスを探していることが示されます。
その後も徐々に日記が提示されていくのですが、ティム視点のものもあればプリンセス視点のものもあり、必ずしも単純なストーリーでないことがわかってきます。

ジャンプのタイミングがややシビアな箇所があるなど多少プレイヤーに優しくない箇所もありますが、それでもパズルアクションとして十分面白いゲームですし、上述のストーリーラインも考察の余地のあるものでなかなか奥深いゲームでした。

筆者プレイ時間:7.8時間
価格:1480円
サマーセール2022価格:296円(80%OFF)

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Return of the Obra Dinn(★オススメ)


2022年上期ベストゲーム2

Supralandとどちらを2022年上期ベストゲームにするか迷いましたが甲乙つけがたかったので両方ベストゲームにすることにしました。
ベストゲームはいくつあっても良いということです。

保険調査員となって無人となったオブラディン号に乗り込み、過去を追体験できる時計を使ってオブラディン号で何が起こったかを明らかにする推理探索ゲームです。

とにかく最初に与えられる情報が膨大です。
60名分の乗員名簿、乗員の顔がわかるスケッチ、オブラディン号における乗組員の役職名と役割の一覧といった情報が与えられます。
そしてゲームの目的は60人分の氏名と顔を一致させ、それぞれが誰/何からどういった手段で殺害されたか/死亡したかを明らかにすることです。

また、過去を追体験できるといっても断片的な場面であり、場面の中で直接的に名前を呼ばれるケースはかなり少ないため、様々な状況証拠から推理していくことが求められます。そのためゲームの難易度は結構高いと思います。

しかし、1つずつ場面を追体験していき、名簿を少しずつ確定させていくことで徐々にオブラディン号で起こったことが明らかになっていき、ジグソーパズルが嵌まっていくように真実に収束していくような体験は他のゲームでは味わえないものでした。
気が付くと睡眠時間を削って遊ぶほど熱中していました。

ゲーム性や難易度的に決して万人向けのタイトルではないのですが、上記のようなレビューで興味を持った方、パズルや探索が好きなプレイヤーにはオススメできると思います。唯一無二で一度きりの体験ができると思います。

筆者プレイ時間:15.5時間
価格:2050円
サマーセール2022価格:1435円(30%OFF)

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終わりに

2022年上期も色々な面白いゲームを遊ぶことができました。
もともと1人称パズルゲームを中心に探していましたが、探索ゲームや脱出ゲームも好きなことに気づき、そういったジャンルにも手を広げたことで良質なゲームに出会うことができたと思います。
本記事で紹介した中で1つでも気になったものがあれば、セールを機に手にとってもらえれば幸いです。

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