概要
前回(https://kaiyuki.hatenablog.com/entry/2020/04/14/000049)から約半年、ダブル譜面偽装企画の第2回が開催されました。自分の偽装譜面の解説と、本人/偽装作者当ての中で考えたことを振り返ります。
予想シートと結果
譜面の偽装
割り当てられたのはslaimさんのGIN TONIC FLAVORでした。
slaimさんは自作譜面パッケージを公開されているので、かなりの数の譜面を参考にすることができました。
譜面の特徴
slaimさんの譜面の特徴は以下のようなものでした。
・音程に合わせた配置(特に、同じ音程を同じレーンに置く傾向が非常に強い)
・ただし、音を細かく取るわけではない傾向(24分以上は丸めることがある)
・BMS曲の場合、BMSの元譜面は特に意識しない、譜面再現をするわけではない(※)
・同じ位置での同時踏み
・2連打を含む滝
・捻りが厳しく復帰が難しい滝(地団駄や認識しやすい繰り返し配置といった、
崩れてもそこで復帰できるような箇所があまり来ない)
・一定のフレーズ中では同じパートの音を取り続ける(※)
・曲開始から譜面を置くことはない(リバースシンバルで始まる曲を除く)
・フレーズのキメで12345678or逆の大階段
・隣接階段(65432とか234567とか)
・後ろ通しより前通しが多い
・全体として左右対称な譜面
・15,26,37の4つ飛ばしの同時踏み(他の人の譜面ではあまり出てこない)
・中央渡り(6543みたいな)は多いが中央を越す捻り
(左足スタートの646みたいな)はあまり出てこない
基本的に何でも置けるんですが、好んで置く配置は結構特徴があると思いました。
dancing_slaim_botはかなり本人に近づいたと思いますが、※のような特徴は再現できなかったなと思います。
33~40小節目で元譜面にある皿LNをホールドにしてるんですが本人はそんなことしないと思います。
ドラムソロのパートは過去のslaimさんの譜面で類似事例が無かったので悩んだんですが、BMSの音取りを完全に再現してくることは無いだろうと想定し、一旦全部音を取って24分以上の一部を丸めて作りました。
丸々休憩にしてくるのは予想できませんでした。
偽装作者の予想は5:5で完全に割れたので、前回のトシさんの偽装よりは上手く作れたのかなと思います。
自選のMoon-gateについて
元々ダブルのストリームを書く曲の候補として持っていた中から選びました。
ソフランがあるものの、どこをストリームにするかの幅があまり無いので、
偽装する側も寄せやすいだろうと思っていました。
自分の譜面について
★21の譜面をベースに特に捻り無くあるがままに譜面を作りました。
偽装譜面について
縦連以外はBMS譜面を見て自分の譜面によく寄せていただいたなと思っています。
縦連については、この部分だけは★21の譜面からの引用ではなく、しらいし譜面を頭に浮かべながら置く必要があったため難しかったのかなと思います。
これヒントのつもりだったんですが流石にわかりにくかったかなと思います。
(3曲ともしらいし曲特有のタカタカタッタカタカタッタカタッという同じフレーズがあり、トリルの形になっている)
偽装者の予想は譜面からだとかなり難しいと思います。
少なくともBMSプレイヤーではない(paraph,slaimではない)、ぐらいしか言えないと思います。
これ自分でも気づいてなかったです。
急な渡りにしない+ストリーム中に地団駄を置きたくないとなると確かにほぼ4連になると思います。
譜面を見て研究した結果の発言だと想定し、予想期間開始前からtenenoさんが偽装作者だと思っていました。
ちなみに、自覚している手癖としては以下のようなものがあります(ストリームの場合)
・右足始動が多い
・1234/4321、12321/43234、121/232/434みたいなパーツが多い
・2個2個配置はあまり置かない。例外は渡りの前後と音合わせ(22小節目など)
・足を開く配置を置かない
・3小節目か4小節目で渡るパターンが多い
・キメに21324354657687(or逆)の階段
・滝は中央から1P側に寄って始めることが多い
・渡りの途中で止まったりすぐ戻る配置は最近は置かない
・ギミックはBPMを変化させるタイプはほぼ置かない。
MV合わせや視覚効果としての地雷はたまに使う(S.O.M.E.D.A.Yなど)
本人/偽装作者当て
ウルトラマンレオ(自選:てねのさん)
予想:
音合わせ、MV合わせの傾向が強く、過去のてねのさんの譜面で見たような配置、ギミックのあるleneno側を本人側として選択。
偽装側作者については、配置は前回のザ☆ウルトラマンから引用している箇所も多く何もヒントが無いですが、ギミックの度にハンクラが微妙にずれることから、前回のSuper Fantasyでも同じようなことになっていたBMTさんを選択しました。
結果:
本人当ては正解、偽装作者当てはOKUNOさんで不正解。
配置からは全く偽装作者を読み取れないため、トシさんじゃなかったとしたら当てるのは無理だったなあと思います。
というか偽装作者をkaiと予想してる人が4人も居たんですが理由聞きたいですね
D3F4UL7(自選:すーさん)
予想:
すーさんは今回の企画が初参加ですが、過去の譜面を見る限り色々な傾向の譜面を作っているので何でも書けるタイプの方だと思っています。強いて言えば23432のような内側捻りや45の2枚抜きが他の作者より多いぐらい?
今回はPIUの高難度譜面みたいな形を置いているskin(DX15)を本人として選択。
偽装作者ですが、見た目重視の形でたまに交互に踏めない箇所があることからAKUDOさんを選択。
シンフォニックメタルEXかな?
関係無いんですけどTATSUさんのシンフォニックメタルEX手元がCarrying youしてて笑いました。
https://www.youtube.com/watch?v=MithkznHRr0
一つだけ気になったのが偽装側譜面に振動ギミックがあったことで、当初は振動ギミックを書ける人を選択していたんですが、その割には譜面の無い箇所で加速/減速していたりして、偽装側でBPM変化を書いたわけではないのかなと想定しました。
本人側とギミックが違うのはそれはそれで謎なんですが、すーさんがギミックを書いた空の譜面を送付→すーさん自身はギミックを書き直して作成したのかなと無理矢理納得することにしました。
結果:
本人当ては正解、偽装作者当てもAKUDOさんで正解。
ここは参加者全員正解で簡単でした。
激情サトリ・オーレ!(自選:きのさん)
予想:
前回の記事でも書きましたが、きのさんの譜面の特徴として1から始まるというのがあります。
今回は8からスタートしているP(DX14)の譜面を本人側として選択。
1からスタートして音に合わせて上がっていく配置を書いた後に、前後の譜面の整合性のためにミラーを掛けたと想定しました。
偽装作者側はparaphさんを選択。
この辺が見覚えのある配置だったので割と早い段階で決めました。
結果:
本人当ては不正解、偽装作者もKITUNEさんで不正解。
ここはちょっと予想外でした。8から始まる点を除いても、51小節目の64分やラス滝に混じる同時など、偽装側が書くにしてはちょっと強いなと感じる配置がP(DX14)の方に多かったため、ここの予想は難しかったなと思います。
U.A.D(自選:トシさん)
予想:
本人譜面の選択に悩んだ譜面その1。今回の曲群の中で、本人と偽装側の配置が最も似通っていた譜面だったと思います。
立川で2譜面とも踏んだんですがわかりませんでした。
強いて言えば、ANIMACさん側の方がノンバーで踏んでいて難しく感じたので初めはこちらを本人側と想定していました。
トシさんはこういう「ノーツを装飾するための短いホールド」は使わないと思いました。(少なくとも手持ちの譜面で使っている例を見つけられなかった)
そのためBEATMANIAC側を本人と選択。
偽装作者ですが、この短いホールドが64分であることに着目しました。
パッケージの過去譜面、および今回のJIN TONIC FLAVORの本人譜面で使われているノーツを装飾するためのホールドが全て64分であったことからslaimさんを選択。
結果:
本人当ては不正解。偽装作者もparaphさんで不正解。
トシさんこういう装飾って使ってましたっけ・・・
paraphさんの偽装は流石でした。
Island (OverRapid Ver.)(自選:paraphさん)
予想:
2枚抜きを効果的に入れているFlynn側(DH12)を本人として選択。
最近gachibumiパッケでparaphさんの譜面をよく踏んでいたこともあり、今回の曲の中で一番自信を持って本人譜面を選択できました。
偽装側の選択ですが、立川で踏んだところ滝の入りから全く踏めず、譜面がワープしているような感覚があり、かつこの譜面を13と付けてきていることから、AKUDOさんかKITUNEさんだろうと予想。
AKUDOさんはD3F4UL7の偽装と予想したのでKITUNEさんを選択。
結果:
本人予想は正解。偽装作者はきのさんで不正解。
これ13じゃないと思います・・・
No Masters (自選:KITUNEさん)
予想:
本人譜面の選択に悩んだ譜面その2。KAITUNEさん側(DX11)は音に合わせた加減速があり、KAYTUNIEさん側(DX12)側は偽装で置くには勇気の居る突然の16分左右吹っ飛ばしがあり、どちらも本人譜面と言える理由が立つなと思いました。
前回の記事でも触れましたが、KITUNEさんの譜面の特徴として「ホールドを次のノーツまで伸ばさない(少し短くする)」というのがあります。
これが出てきたため、KAITUNE(DX11)を本人と選択。
偽装側の選択はかなり悩んで、この時点で決まっていなかったのがNo Masters、パーティを止めないで、Welcome To The Clubの3曲に対してきのさん、OKUNOさん、すーさんの3人。
そのため、OKUNOさんを自選を除くNo MastersかWelcome To The Clubのどちらかに当てはめる必要がありました。
仮にWelcome To The Clubが当たってたとすると確実に高難度譜面を書かないといけなくなるため、やる気マンマンみたいな表現は出てこないんじゃないかと思い、OKUNOさんをここに割り振りました。
パーティを止めないで(自選:OKUNOさん)
予想:
本人譜面の選択に悩んだ譜面その2。偽装側が女々しくてを「偽装譜面です」と言って提出してくるのも考えにくいし、N2さんが参加していない以上、MORINOさん側(DH12)のような遠捻り配置を偽装だとしても本人以外に書けるだろうかとも思いました。
悩みましたが、MOCNOさん側(DM9)を偽装だと言って提出してくることがやっぱり考えにくいのと、MORINOさん側(DH12)が本人譜面だとすると難易度12に仕立ててこないんじゃないか(もう少し緩急付けて10とか11にしてくるんじゃないか)と思い、MOCNO(DM9)を本人として選択。
偽装ですが、残るきのさんとすーさんのうち、きのさんは前回のDOUBLE PRETENDERSに参加しており、本人が難易度10、偽装側が難易度12の譜面を作ってきたのを見ているはずなので、12の譜面を偽装として作ることは考えにくいと思い、すーさんを偽装として選択しました。
結果:
本人当ては正解、偽装作者もすーさんで正解。
偽装作者を当てはしましたが消去法での選択であり、偽装譜面からすーさんの感じは全くしなかったです。
ハイレベルな偽装譜面だったと思います。
Welcome To The Club(自選:AKUDOさん)
予想:
滝でない箇所で交互に踏めない箇所があったり、随所からAKUDOさん感を感じるBKUDO(DX15)を本人譜面として選択。
偽装側は残るきのさんを選択。
結果:
正解はAKUMOさん側が本人で不正解、偽装はslaimさんで不正解。
今回の結果発表で一番驚いた箇所でした。驚異の偽装成功率100%。
確かに振り返ればAKUDOさんも最近譜面作成経験を積んできていて、高嶺の花子さんみたいな譜面も書けるようになってきているのに、滝中に同時が混じる配置ミスをしてそのまま見逃すようなことするだろうかとは思ったんですよね。
ただ、D3F4UL7の偽装譜面で交互に踏めるかチェックしたと主張するにも関わらず交互でない部分が混じっていたり、DX13側で地雷をジャンプするようなギミックをAKUDOさんが書くだろうか(過去のAKUDOさん譜面でSTOPを含むギミックは書いてなかったと思います)と思い、上記のDX15側を本人として選んでしまいました。
AKUDOさんを信じ切れなかったなと思います。
というか先週AKUDOさんslaimさんparaphさんを含む数名で食事してたんですがよく3人ともこの結果について何も言わず我慢できたなと思います。
総評
今回は偽装のレベルが相当高く、前回以上に時間をかけて予想したんですがほとんど当てることができませんでした。
前回の偽装企画から感じていたことなんですが、作者本人も進化するというか、よりこなれた配置を書くようになったり作風が変わったりすることってあるはずなんですよね。
そのため、偽装や作者当ての精度を上げるためには、できるだけ新しい譜面を見てそれぞれの作者のイメージをアップデートする必要があるのかなと感じました。
偽装譜面の作成、作者・偽装の予想、結果発表までの時間はワクワクしながら過ごせました。主催のparaphさんありがとうございました&お疲れ様でした。
第3回がまた半年後ということで、それまで譜面作成の腕を磨いておきたいと思います。